今回はタツノコプロ創立者(故)吉田竜夫氏の長女であり、キャラクターデザイナーの吉田すずか氏(以下すずかさん)に会いに、タツノコプロ本社へやってきた筆者スミレと筆者の従姉妹でシジュウナナデザイナーのアカリ。
アニメ作品から自治体や企業イメージキャラクターのデザインまで、引っ張りだこのすずかさんのパワフルな生き方やこだわりを伺った。
※タツノコプロ…「マッハGoGoGo」「科学忍者隊ガッチャマン」「昆虫物語みなしごハッチ」など数々の世界的有名アニメーションを手がけるアニメ制作会社
※吉田竜夫氏…漫画家、アニメーション作家、タツノコプロ創立者。主な代表作に「宇宙エース」「ハクション大魔王」「みなしごハッチ」「科学忍者隊ガッチャマン」2005年に「日本のアニメを作った20人」特別功労者賞が贈られた
タツノコショートアニメシリーズ「アクビガール」「マッハガール」をはじめ、様々なキャラクターを生み出してきたすずかさん。高校在学中から新番組の企画立案に携わり、今に至るまで魅力的なキャラクターを描き続けている。
その原動力を伺ったところ、すずかさんにとってアニメや漫画は、生まれた時から家に溢れており自然と生活の一部だったという。父・吉田竜夫氏に褒められるのが嬉しくて幼少期から絵を描き続け、中学生になるとタツノコプロ新企画合宿に参加するようになり、吉田竜夫氏や天野喜孝氏のいる現場の中で本格的に絵を学んでいったのだそう。
※天野喜孝氏…「タイム・ボカン」シリーズや「昆虫物語みなしごハッチ」に登場する人気キャラクター、ゲーム「ファイナルファンタジー」のキャラクターデザインを手掛けている日本画家
すずかさんと言えば、バツグンに可愛くてオシャレなキャラクターが印象的だが、すずかさんご自身も可愛く華やかなキャラクターそのものだ。すずかさんは「KAWAII」ものが大好きで強いこだわりがあるという。自分自身や職場、仕事道具までこだわり抜いているそうで(マスクもピンクに塗っているほど!)、KAWAIIづくしの職場と自分の生み出す絵から元気をもらえるんだとか。完璧なKAWAIIの自給自足である。
一番自信のあるキャラクターを伺うと、アニメ「アクビガール」のアクビちゃん、とすずかさんは言った。このアニメは、「ハクション大魔王」のスピンオフとして制作された、アクビちゃんが主人公のすずかさんがキャラクターデザインを務める作品だ。
自信の理由は、元々アクビちゃんはアニメ「ハクション大魔王」を手がけた父・吉田竜夫氏が、すずかさんをモデルに作ったキャラクターだからだという。キャラクターのモデル本人が表現するアクビちゃんだからこそさらにパワーアップし、素晴らしいキャラクターとなったのだろう。
子供から大人まで魅了し続けている、アクビちゃん。すずかさんは周りから「アクビちゃんはずっと変わらずにかわいい」と言われるそうだが、実は時代に合わせて変わっているそう。流行りの服を取り入れ続け、古くならないようにしていることで「いつ見てもかわいいアクビちゃん」を維持しているんだとか。
後編では、すずかさんの知られざる苦労と努力、新しい取り組みについて伺っていく。
編集後記
キャラクターデザイナー♡吉田すずか
タツノコプロ創立者(故)吉田竜夫の長女
作品『アクビガール』『マッハガール』、Hinataちゃんブランド『Hinagirl』など✨
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tatsunoko.co.jp/suzuka_museum
ビジュアル制作会社にカメラマン兼オウンドメディア運用担当として勤務後、クックパッド株式会社にてカメラマン兼ライターとオウンドメディア運用を担当。現在、独立しビジュアル撮影をメインに活動中。
絵描きの祖父と衣装デザイナーの祖母の影響で幼少期から絵とファッションへの憧れを抱く。その後某服飾専門学校でデザインを学び首席で卒業。ファッションデザイナーの経験を得て、現在はイラストレーター、グラフィックデザイナーと、ファッション性を落とし込んだ幅広いデザイン領域で活動中。