【後編】亡き父・吉田竜夫の絵を継ぐこと × 吉田すずか

前回、タツノコプロ創立者(故)吉田竜夫氏の長女であり、キャラクターデザイナーの吉田すずか氏(以下すずかさん)の仕事現場に入らせてもらいパワフルな生き方やこだわりを伺った、筆者スミレと筆者の従姉妹でシジュウナナデザイナーのアカリ。

今回は、すずかさんの知られざる苦労と努力、新しい取り組みについて聞いていく。

前回の記事はこちら

凄まじい!絵の描き分け

すずかさんの描いた絵を持つアカリ(左)とすずか(右)さん

すずかさんは、代表作・アクビガール(上記写真・右イラスト)のように唯一無二の画風を持つ一方で、吉田竜夫氏のキャラクター(上記写真・左イラスト)を描く仕事では吉田竜夫氏の画風を忠実に再現している。最近は海外からの依頼もあり、マッハGoGoGoとガッチャマンフィギアの特典色紙や、アパレルブランド「ZARA」とのマッハGoGoGoコラボ服のイラストも担当したという。実際に、素晴らしい原画の数々を見せて頂いた。

亡き父・吉田竜夫の絵を継ぐこと

仕事机のよく見える位置に置かれた吉田竜夫氏の写真

すずかさんにとって、吉田竜夫氏の絵を担うことはもの凄いプレッシャーだという。尊敬しているからこそ吉田竜夫氏のつくったキャラクターを良く描きたいという気持ちが強く、それ故に苦しく、時には涙を流しながらも吉田竜夫ファンの人たちをがっかりさせないように頑張って描いているのだとか。仕事机に置いてある吉田竜夫氏の写真を見ながら「いつも父から応援してもらっている」とすずかさんは笑顔で語っていた。

かっこいいキャラクターを表現するために

すずかさんの原画の数々

前回KAWAIIへのこだわりをすずかさんに伺ったが、真反対なかっこいいキャラクターを描くためにやっていることもあるそうで、それは筋トレをして「自分は強いんだ」と感情移入して描くことなんだとか。ちなみに、アクビガールを描く時はベリーダンスをしていたという。すずかさんの描く魅力的な表情やポージングの秘密が、ここに隠されているのかもしれない。

今後の活動について

今後はもっと海外の仕事や展示会や商品化を頑張っていきたい、とすずかさん。タツノコプロ作品は海外でも大人気で、最近「吉田竜夫の娘が描いてる」というのを知った海外の企業から依頼が来たりもしているという。これから発表を控えていることもあるそうで、今後の活躍にも注目したい。

今回のまとめ

【行った場所】

  • 株式会社タツノコプロ

【知ったこと】

  • 唯一無二のKAWAIIと吉田竜夫氏のかっこいい画風の二つを併せ持つ
  • 海外からの仕事が増えてきた
  • 吉田竜夫氏のキャラクターに対する想いが強い分描くのが大変
  • かっこいいキャラクターを描くために筋トレを始めた
  • 今後はもっと海外での仕事にも力を入れていきたい

【トモダチになった人】

  • 吉田すずかさん

 

編集後記

原画に見惚れるアカリ

タツノコプロ本社エントランスにて飾られている(故)吉田竜夫氏と一緒に記念写真

タツノコプロ社内はキャラクターイラストで賑やか!

すずかさんがキャラクターデザインを手がける「ガッチャニャン」(「科学忍者隊 ガッチャマン」をネコ化したキャラクター)

仕事机にふたつ目の吉田竜夫氏の写真を発見

タツノコプロ社内を観察するアカリ

キャラクターデザイナー♡吉田すずか

タツノコプロ創立者(故)吉田竜夫の長女

作品『アクビガール』『マッハガール』、Hinataちゃんブランド『Hinagirl』など

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 tatsunoko.co.jp/suzuka_museum

Photo & Writer by スミレ

東京生まれ・東京育ち、フリーランスのカメラマン兼ライター。

ビジュアル制作会社にカメラマン兼オウンドメディア運用担当として勤務後、クックパッド株式会社にてカメラマン兼ライターとオウンドメディア運用を担当。現在、独立しビジュアル撮影をメインに活動中。

Illustration by アカリ

47都道府県Tシャツのデザイナー。

絵描きの祖父と衣装デザイナーの祖母の影響で幼少期から絵とファッションへの憧れを抱く。その後某服飾専門学校でデザインを学び首席で卒業。ファッションデザイナーの経験を得て、現在はイラストレーター、グラフィックデザイナーと、ファッション性を落とし込んだ幅広いデザイン領域で活動中。