2026.01.06 東京都

【前編】江戸からAIへ、光の流れを歩く 新宿都庁「Shinjuku Neon Walk」× 横井 勝

今回取材したのは、新宿都庁周辺で展示されている「Shinjuku Neon Walk」の総合演出を務める、テレビ朝日でCI、空間・映像演出などを手がけてきたアートディレクターの横井勝さん(以下、横井さん)。

取材に訪れたのは、筆者でフォトグラファーのスミレと、従姉妹でありシジュウナナのデザイナー・アカリ。当日は、横井さんの案内で実際に都庁周辺を歩きながら展示を体験し、どのような意図でこの空間が構成されているのかを聞いていった。

後編では、横井さんがこの展示をどのような視点で構想しているのか、光を「流れ」として捉える考え方や、設計思想について掘り下げていく。

※後編は、展示終了後の2026年2月1日に公開予定。

Shinjuku Neon Walkとは

「Shinjuku Neon Walk」は、新宿都庁の建物やその周辺空間を舞台に展開される、体験型のアートイルミネーションだ。江戸の伝統的な光の文化と、AIやデジタル技術による未来の表現が交わる「光の祭典」をテーマに、プロジェクションマッピングやインスタレーションが点在し、歩きながら体感できる構成となっている。

※展示期間:2025年11月27日〜2026年1月7日
※点灯時間:16:30〜22:00

江戸の伝統的な光の文化から、現在のAI技術の表現へ

中央通りを起点に、横井さんの説明を聞きながら歩いていく。入口に設けられた光のゲートは、神社の「茅の輪くぐり」※をイメージしたもので、提灯には江戸文字書家・橘右之吉さんの文字があしらわれている。横井さんは、江戸の光の文化を現代の街の中でどう表現するかを意識したと話していた。

進んでいくと、樹木が光と音で呼応するインスタレーションや、来場者の影がカラフルに変化し、自分自身が光の一部になる体験型の演出が現れ、さらに奥では、AIやデジタル技術を用い、来場者の動きや姿に反応する映像演出が展開され、展示は伝統から現在の技術へと緩やかに移っていく。

※神社の茅の輪くぐりとは…チガヤというイネ科の多年草や藁(わら)などで作られた大きな輪で、「茅の輪」をくぐると疫病を免れるとされる。

カウントダウンだけの特別演出

Shinjuku Neon Walkでは年越しのタイミングに合わせて、カウントダウン限定の特別演出「Happy New Year Tokyo 2026」が行われ、サンリオキャラクターによるライブキャラクターグリーティングやダンスショー、MPLUSPLUS DANCERSやNEO-Geishaによるパフォーマンス、蜷川実花 with EiMによるプロジェクションマッピング作品の上映など、多彩なプログラムが連続して展開された。中でも、初音ミクによるイマーシブライブ(プロジェクションマッピングとステージ演出)は、会場全体が一体となる大きな盛り上がりを見せた。

カウントダウンには、シジュウナナメンバーのスミレと、アカリも参加させていただき、会場の熱気に包まれながら新年を迎えた。

シジュウナナのTシャツを先行販売

キッチンカーのひとつでは、展示と連動するかたちでシジュウナナの新作Tシャツを先行販売している。東京シリーズの一つとして制作した「Shinjuku 宝船」モデルで、Shinjuku Neon Walkとのコラボレーションによる展開だ。今回の制作は、横井さんが過去にシジュウナナのポップアップショップを見かけ、声をかけてくれたことがきっかけとなり、新宿という場所性と展示のテーマを踏まえた「Shinjuku 宝船」モデルが完成した。

先行販売期間は、2025年11月27日から2026年1月7日まで。

今回のまとめ

【行った場所】

  • 新宿都庁周辺
    • 中央通り(新宿副都心4号街路)

【知ったこと】

  • 展示は、決まった鑑賞位置を設けず、歩くことで光の見え方や印象が変化する構成
  • 江戸の伝統的な光の文化と、AI・デジタル技術による現代的な表現がひとつの流れとして配置されている
  • 茅の輪くぐりをモチーフにした光のゲートや、提灯、ネオンアートなどが展示の起点となっている
  • 樹木と光、音が呼応するインスタレーションや、来場者が光の一部になる体験型演出も展開
  • 年越しには「Happy New Year Tokyo 2026」として、カウントダウン限定の特別演出が実施された
  • 展示と連動し、シジュウナナの新作Tシャツ「Shinjuku 宝船」モデルの先行販売も行われた

【トモダチになった人】

  • 横井 勝さん

編集後記

撮影させていただいた横井さん

左から、横井さん、アカリ、筆者スミレ

Photo & Writer by スミレ

東京生まれ・東京育ち、フリーランスのカメラマン兼ライター。

ビジュアル制作会社にカメラマン兼オウンドメディア運用担当として勤務後、クックパッド株式会社にてカメラマン兼ライターとオウンドメディア運用を担当。現在、独立しビジュアル撮影をメインに活動中。

Illustration by アカリ

47都道府県Tシャツのデザイナー。

絵描きの祖父と衣装デザイナーの祖母の影響で幼少期から絵とファッションへの憧れを抱く。その後某服飾専門学校でデザインを学び首席で卒業。ファッションデザイナーの経験を得て、現在はイラストレーター、グラフィックデザイナーと、ファッション性を落とし込んだ幅広いデザイン領域で活動中。