【後編】元戦闘機パイロットが選んだ「空の架け橋」となる道 × Hachi

前回、元戦闘機パイロットの前川宗さんことHachiさんとトモダチになった私たち。今回はHachiさんのこれまでの人生についてきいていく。

前回記事はこちら
 

実は戦闘機パイロット志望ではなかった

戦闘機パイロットの中でも花形のエリート部隊で活躍していた、Hachiさん。意外なことに、はじめは「自衛隊のヘリで人命救助がしたい」という理由から入隊したという。配属先は希望が叶わず戦闘機となったそうだが、航空自衛隊最強部隊「アグレッサー」パイロットにまで上り詰めているから凄い。

自衛隊の広報業務に1年ほど携わったこともあり、那覇基地では初の試みとなるSNSの導入や、ラジオ番組「サザンウイング」の大幅な改編を行い、視聴者の方に楽しんで番組にも参加してもらおうと様々な企画を取り入れ、特定の視聴者だけではなく大勢の視聴者を獲得するなどサザンウイングの知名度アップにも貢献したそうだ。何事にも全力で取り組むHachiさんの生き方がうかがえる。

 

決意の退職から「空の架け橋」へ

羽田空港の国際線第3ターミナルビルにて

「今までと同じことをしていては変わらない」と、チャレンジ精神で挑んできたHachiさん。組織の外から今までとは違うアプローチで自衛隊に貢献することが出来ると考えて退職し、起業。オンライン航空祭※を立ち上げて、自衛隊をもっと世に広める「空の架け橋」となることに全力を注いだ。

※オンライン航空祭とは、航空祭の飛行展示(地上での展示やエアーショー)をオンラインで配信するもの。

 

「人生坂道が三つある」の「まさか」が来た

羽田空港の国際線第3ターミナルビル5階「HighRate」にて

38歳で自衛隊を出て全て手探りで必死の中、コロナ禍となり「人生坂道が三つある」の「まさか」が来たと思ったそう。でも、逆にそれがいいきっかけになったとHachiさんは振り返る。死ぬことはないと腹を括り、メンバーが変わるなど大きな波があったりしながらも、地道に続けてきたことで今があるのだそう。

 

これからやりたいこと

羽田空港の国際線第3ターミナルビル5階「HighRate」にて

最後にこれからやりたいことを伺うと、「戦闘機×日本モチーフのTシャツを出したい」とHachiさん。戦闘機モチーフ商品はお洒落にする難易度が高いがワンポイントだけ入れるなどやりようによってはお洒落に表現することができるはずだ、と次なる挑戦に向けて目を輝かせていた。

今回のまとめ

【行った場所】

  • 羽田空港 国際線第3ターミナルビル5階「HighRate」店

【知ったこと】

  • 人命救助のヘリコプターパイロットになりたくて自衛隊に入隊した
  • 戦闘機パイロットの傍ら、自衛隊の広報活動にも尽力した
  • 自衛隊を退職してすぐにオンライン航空祭を開催した
  • オンライン航空祭をきっかけに羽田空港への出店が決まった
  • コロナ禍の2年間、収束する未来を見据えて動き続けた
  • 戦闘機×日本モチーフのTシャツを出したい

【トモダチになった人】

  • Hachiさん

 

編集後記

前川 宗 (マエカワ ソウ)

(株)HighRate代表。元・航空自衛隊飛行教導群アグレッサー・パイロット。TACネーム「Hachi」。1981年、愛知県生まれ。1999年、航空自衛隊「航空学生」に入隊。F-15戦闘機パイロットとして15年間飛行。現在は講演やセミナーなどを全国で行う。

highrate.stores.jp

Photo & Writer by スミレ

東京生まれ・東京育ち、フリーランスのカメラマン兼ライター。

ビジュアル制作会社にカメラマン兼オウンドメディア運用担当として勤務後、クックパッド株式会社にてカメラマン兼ライターとオウンドメディア運用を担当。現在、独立しビジュアル撮影をメインに活動中。

Illustration by アカリ

47都道府県Tシャツのデザイナー。

絵描きの祖父と衣装デザイナーの祖母の影響で幼少期から絵とファッションへの憧れを抱く。その後某服飾専門学校でデザインを学び首席で卒業。ファッションデザイナーの経験を得て、現在はイラストレーター、グラフィックデザイナーと、ファッション性を落とし込んだ幅広いデザイン領域で活動中。